英学院講師より、応募をご検討中の方へのメッセージ

※現在、一人の講師が、応募を検討中の方に情報発信をしています。


 昨今、大学を取り巻く環境が激変しています。私の本務校はいわゆる一流大学ではなく、高等教育相応の能力に欠ける学生が多いため、私自身の研究経験を直接に活かすためにも、また、自らの学力を維持するためにも、英学院での教育活動が欠かせません。恐らく、皆様方の中にも、同様の理由から、当学院の活動にご興味をお持ちくださっている方が多いのではないかと推察いたします。本務校における学生の質の低下に不満を抱くだけでは事態は好転しません。私たち一人一人が自主的に問題に取り組んで初めて、教育に対する自らの思いを充足させる事が出来るのですし、のみならず、学力低下という社会的問題の解決にも、やがては結びついてゆくのはないでしょうか。

 また、大学担当授業での素材を再活用し、当学院を通して他大生や社会人に教育を行いたいとお考えの先生方も多いことでしょう。今後、大学において、社会人向けの教育サービス提供が増えてゆくこととは思いますが、大学という組織の中で、教員が希望する教育内容と、他の関係者の意向とがうまく合うかどうか、また、迅速な対応が取れるのかどうかは、大いに疑問を感じるところです。その点、英学院においては、教員の意向とお客様側の需要との間のバランスという明快な関係だけをもとに、速やかに講座を設置して頂けます。通信指導は対面指導よりも難しく、大学での講義経験を活かしてくださるのが効率的ということもありますので、大学授業のために準備された、プレゼンテーションファイル、OHPシート、配布教材や講義ノートを再利用し、多くの先生方に「担任制通信教育」の講座をお作り頂きたいと考えております。

 未だお若い30歳代の先生方には、当学院を教育実習の場としてご活用頂ければと思います。大学にもよりますが、若手研究者の指導教授世代の大学教員と、これからの時代の大学教員とでは、求められているものが大きく異なることでしょう。これまでは、学位授与の権限を持つという優位性ばかりが重視され、大学における教育サービスの質に関しては、受益者である学生の側からもあまり問題にされませんでしたが、近年、授業評価制度の普及を初めとして、払った学費に対する学位以外の見返りが、大いに求められるようになっています。それを満足させる為に、教える側は、場合によってはかなり時間をかけて指導に当たらなければなりません。もちろん、自分の能力や経験から容易にこなせるよりも高いレベルの指導業務を引き受けた場合に(若手研究者にとってはその経験が将来に生きる重要なものですが)、準備に時間がかかったからといって付加的な報酬を得られる訳ではありません。一方、お金を払う学生側は、教員がいくら時間を費やしたかではなく、学生にとっていかにいかに役立ったかで判断をします。教育サービスの仕事において、教員は、自分がどれだけの時間を準備に費やしたかではなく、受講する学生側にどれだけの満足感を与えているかを常に考えながら、仕事をしなければなりません。
 英学院のような、学位や単位を授与しない教育サービス機関においては、受講する側の要望は、教育サービスの質の一点に集中します。大学院教育において、若手研究者に対し、学生を満足させる授業を提供するための訓練が行われていない現状を考慮すると、お若い30歳代の先生方に、当学院における指導業務を通して、今後大学等に就職した際に必要となるだろう、こうした仕事に対する意識を身に付けて頂ければ、それもまた、英学院の存在意義の一つになるものと思っております。

 私自身、講師として実際に指導業務を担当してきて、英学院での仕事の経験について、新しい教育形態や手法を模索するうえで大変参考になり、今後も本務と平行して当学院の業務を続け、それにより、本務に対し効果的なフィードバックができると考えております。むろん、逆に、本務から英学院へのフィードバックも充分可能でしょう。英学院の業務形態には、大きな可能性が秘められているのです。そうした可能性を掘り起こして頂くためにも、「担任制通信教育」の講座担当や「通信家庭教師」での指導のみならず、英学院の教務面や運営面にご協力、ご助言頂ける先生がいらっしゃいましたら、ぜひ共に活動していきたいと考えております。よろしくお願い申し上げます。

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